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「先進地から学ぶ市民参加型のまちづくり」シンポジウム開催レポート vol.2 公園も施設もつくれる!市民の熱量があふれる光

  • 2 日前
  • 読了時間: 4分

人と行政が変わる公共事業の育て方】

5月17日に開催された「まちづくりシンポジウム」のレポートを、全4回に分けてご報告します。第2回となる今回は、山崎亮氏の講演の後半より、市民と行政の変化を生み出した「2つの公共プロジェクト事例」をお届けします。


1. 公園づくりを通じた「人」の変化(大阪府・泉佐野丘陵緑地)

次に紹介されたのは、市民の手で森を切り拓いていった公園づくりの事例です。設計者や行政の作品としてではなく、市民自らが「地域に愛される公園」を作り上げました。活動の中心となったのは、定年退職者向けの「パークレンジャー養成講座」に集まった人々でした。当初は妻に勝手に応募されて不機嫌だったお父さんたちも、広場づくりなどを通じて次第に生き生きとし始め、10年経つ頃には日焼けした筋肉質な姿へと劇的な変貌を遂げました。鳥の声や雑草の違いに気づくようになるなど、ただプロが設計するだけでは起きないこうした「人の変化」こそが、参加型デザインがもたらす最大の価値だと語られました。


2. 市民と行政が共に育つ公共施設(大阪府茨木市「おにクル」) 

茨木市の複合施設「おにクル」では、事前のワークショップで市民が「やりたい活動」を実験し、そこから導き出された必要な広さや電源の位置などを設計側へ伝えて空間を作り上げました。一度火がついたときの市民のエネルギーは非常に大きく、この市民の熱量を杓子定規なルールで消してしまわないよう、行政職員向けにも意識改革のワークショップを実施しました。職員が市民の話し合いを見学し、行政側だけで本音の不安を共有し、先進地への視察も行いました。市長も毎回のように足を運び、「これまでの行政のやり方を変えていこう」と鼓舞し、共に学びを深めました。こうして完成した施設は、いつ訪れても市民が活き活きと活動し、常に人で賑わう大盛況の場となっています。山崎氏は最後に、公共施設の設計などを市民で考える場があれば、ぜひ積極的に参加してほしいと呼びかけました。そうした機会によって、今まで考えたこともない知識や視点に触れ、自分自身が楽しめる時間にしてほしい。そして、人生を豊かにする新たな仲間と出会うための場として活用してほしいと、メッセージを伝えました。



3. 住民投票の運動プロセス自体を「人生を豊かにする場」に 

山崎氏はこれらの事例を踏まえ、住民投票に向けた活動の意義について語りました。結果として条例ができるかどうかに留まらず、運動のプロセス自体に大きな意味があります。この機運をうまく利用して、自然と仲間が増えていくような場所やテーマを、まちのあちこちにつくっていけると幸せです。本当に支えたいと心から思える人を、あと2人増やすことができれば、それだけでこの数年間は十分に価値のあるものになります。署名活動や議論を通じたこの盛り上がりが、参加した市民の人生を好転させていく原動力になるよう、期待が込められました。



4. 質疑応答:行政と良い関係を築くためのアプローチ 

塚田共同代表からの「行政が乗り気でない場合、どう取り組むべきか」という問いに対し、山崎氏は県庁職員時代の経験を交え、行政と市民という対立構造をつくらないことが重要であると語りました。行政を厳しく追及するだけでは、組織としての防衛本能が働き、対話の窓口が閉ざされてしまうことがあります。そうではなく、市民の想いに共感してくれる職員を見つけ、彼らを応援しながら共にプロジェクトを進めることが最も効果的です。市民との協働による成功体験は、その職員のやりがいや評価にも繋がります。また行政職員にとっても、若いうちから住民参加を経験し、異動しても「応援に行くよ」と言ってくれる地域の仲間を作ることが、その後の大きな財産になります。志のある職員と共にまちのための行動を起こし、互いに応援し合える関係性を築くことが理想であると締めくくられました。



【参考】もっと詳しく知りたい方へ

今回ご紹介した「泉佐野丘陵緑地」のプロセスが詰まった事例書は、studio-Lの公式ホームページよりご購入いただけます。

【実用版】 002 大阪府泉佐野市 泉佐野丘陵緑地 https://zenrei.base.shop/items/132087856

 
 
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